SUGOI-ne晩秋の潅水

 SUGOI-ne栽培とこれまでのコンポスト栽培の最も異なるところは、
 朝の最低温度15℃から晩秋までの暖房を始めるまでの湿度である。

 この期間は、栄養生長から生殖生長に移行する変換時期であり、
 同時に雨期から乾期に変換する時期でもある。
 日本列島は高温期から低温期に移行する時期でもある。
 四季の変化の最も激し時期でもある。

 この時期を上手に乗り切れるか否かがラン栽培のキイポイントである。
 この時期、これまでの水ゴケなどの栽培では、
 最も怖いのが多湿による「根腐れ」である。
 SUGOI-neでも同じ危険時期である。

 SUGOI-ne栽培で大失敗するのはこの時期である。
  1 鉢底を軟く植えた人は、この時期に大失敗する。
    毛細管現象が損なわれているから、鉢底がジクジクで乾燥しないからである。
    マニュアル通りすれば、鉢全体が同じSUGOI-neの密度になっているために、
    鉢底と上部が同じ湿度になる。
    だから、植えるとき小細工、我流を入れないで、SUGOI-neのマニアル通りすると良い。
  2 オシボリより乾燥させた人は大失敗する。
    SUGOI-neはキノコを栽培出来るコンポストである。
    養分豊富だから、乾燥させると、空中に浮遊しているキノコ雑菌の胞子がSUGOI-neに落下し、
    SUGOI-ne上で胞子が発芽し、キノコの菌糸が猛烈に繁殖する。
    繁殖するのに丁度良い温度であり、養分であり、湿度だからである。
    オシボリの湿度では、キノコ菌にとって多湿だから菌糸は繁殖出来ない。
    だから、オシボリの湿度厳守である。



  エビネ、カンラン、シュンラン栽培者の中には、
  この時期に乾燥させる人が意外に多い。
  日本の山の枯れ落ち葉下の湿度は・・・・・オシボリの湿度である。
  これ以上乾燥することは、滅多にない。
  なぜなら、大地の下には地下水が流れているからである。
  この水が毛細管現象で地表まで上昇してくる。
  これを堆積した枯れ落ち葉が地面を覆って蒸散を遮断する。
  だから枯れ落ち葉下の湿度はカラカラということはない。
  だから、プロトコームもリゾームも生きられるのである。


  着生ランも地生ランも、野生ランも、
  SUGOI-ne栽培では全部オシボリの湿度を維持継続すること。
  乾燥させた人は、必ずSUGOI-neの鉢底がカチカチという。
  乾燥させればカチカチになるのは当たり前ではないか。
  バナナもブドウも干せばカチカチの干しバナナ、干しブドウになる!
  
  要するに、ランが水を要求したら潅水すればよいのである。
  ところがランを何十年作っても、ランが水欲しいという声が聞こえない人もいる。
  こういう人は、ラン栽培以前の問題。
  ラン栽培の適性を欠いている人である。
  こういう人はSUGOI-neで作ったから上手く作れるというものではない。
  イチローと同じバットを振っても、イチローにはなれない。
  でも、こういう人に限って・・・バットが悪い・・・というものである。
  責任転嫁。
  ラン作りには、以外にこういう人が多いということが解かった。
  でも植物は正直。
  

  
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